傷つきやすい。人や場のエネルギーに敏感。大きな音、強い香り、光の刺激に弱い。など、感受性が豊かで繊細に反応しやすい方を『ハイリーセンシティブパーソン:HSP』といいます。
「人の言わんとしていることがわかる。空気を読む(読みすぎる)。」「場のエネルギーに敏感で疲れる。」「言われたことを真に受けとってしまう。」「人より些細なことを気にして傷ついていまう」「音や香りに敏感。」「すぐびっくりする。」ということが当てはまる方は、もしかしたらそのような傾向が強いかもしれません。
(ちなみに、人一倍敏感なため、親が「少し育てにくい」と感じるような子供を『ハイリーセンシティブチャイルド(HSC)』といいます。HSPもHSCも、エレイン・N・アーロン博士の研究によって発見されました。)
「つい、人の気持ちを考えすぎてしまう。」「なかなか自分の気持ちが言えない。」「引っ込み思案になりがち。」というとき。それはHSPのもつ個性の側面だとしたら、ダメ、と思っていた自分との違う付き合い方も見えてくるのではないでしょうか(^^)
◯HSPのチェック項目
❏周りの(人、環境など)小さな変化にもわりと気がつく。
❏人の気分に左右されやすい。影響を受けやすい。
❏痛みに弱い。敏感。
❏忙しい日が続くと、一人ぼーっとしたり静かに過ごせるところに逃げたくなる。
❏カフェインに弱い。
❏まぶしい光、強い匂い、ゴワゴワした布などの肌触り、サイレンの大きな音などが苦手。
❏騒音や大きな音には耐えられない。
❏本や映画、舞台など美術や芸術に心を動かされやすい。
❏何かをするときには丁寧にする。
❏すぐに驚く、ビクッと反応する。
❏誰かが落ち着かない様子のとき(部屋の明るさ、温度、席の位置など)どうしたら心地よくなるか、すぐに気がつく。
❏短い時間に多くのことを抱えるとアタフタする。
❏一度にたくさんのことを頼まれるとイライラする。
❏ミスや忘れ物がないよう、いつも気をつける。
❏暴力的な映画やTVの残虐なシーンなどがとてもイヤ。見ないようにする。
❏周りでいろいろなことが起こると気分が悪くなる。
❏お腹が空きすぎると集中力や気分が乱れる。
❏生活に変化が起こると混乱する。規則的、秩序的なペースがすき。
❏繊細で上品なものを好む。(味、香り、物など)
❏普段の生活では動揺するような状況を避けることを優先している。
❏仕事(や課題、発表など)のとき、競争させられたり誰かに見られているとうまくできない。
❏子どものころ、親や教師から「敏感、繊細、内気、変わっている」などと言われいていた。
以上の質問に12個以上チェックがついた方はHSPにあたるかもしれません。逆に、1~2個しか当てはまらない。けれど、とても強く当てはまる、というときにも、HSPということもあります。いずれにしても、多い少ないに限らずしっくりきたときには、自分の個性の理解を深める目安の一つにしてみるのもよいでしょう。
HSPは遺伝的に異なる種類を持つと言われています。生まれつきではなく、人生の途中から敏感になったとしても、敏感さは遺伝する、と言われています。しかし、遺伝的な特性も環境次第で出たり出なかったり(または変化したり)します。
逆に遺伝とは関係なく、兄や姉のいる子どもや親から小さい頃に引き離された子ザルもHSになりやすいことから、敏感さは遺伝でもあるし、環境でも出る。とも言えます。(遺伝でも出ない、環境によっては出にくくなる、など。)
<身体的特徴>
HSPはストレス時も安心時も、神経が高ぶっているときや警戒しているときに分泌されるホルモンが多く分泌されていることも知られています。心拍数ももともと速いのでストレスにより過敏に反応しやすい面もあります。さらに五感が繊細で感じやすかったり、などで幼いころから過度な緊張が続き、余計にホルモン分泌の乱れが起きやすく、心身の不調につながることがあります。
直感力に優れているHSPは微妙な人(場)の変化を察知し、周りの空気を読みすぎ、疲れる傾向があります。また断りにくい(断ることに罪悪感を感じやすい)ので自分より相手の気持ちに合わせることもしがちになります。
このように、他者や環境にあわせがちなHSPのタイプにとって、境界線を意識することで、自分が責任を取れる部分とそうではない部分を知ることで健全な安心領域を自分で見いだせるようになるでしょう。
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